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五目炒飯

      2015/06/23


胃袋にガツンと刺激が欲しい。

そんな日もあるのかもしれない・・・いや、まさに今日がそんな日である。

 

辛さや甘さによる刺激ではなく、そう、なんかズシーンと胃にくる重さを欲しているのである。

言い換えれば、脂っこさなのかもしれない。

それでいて、焼き肉やトンカツなどの肉一直線という訳でもなく、お米のズシリとくる安定感・・・そう、安定感を欲しているのである。

 

時計に目をやると、14時前と、少しばかりランチタイムを過ぎている。

こんな時に頼りになるのが、大衆的な中華料理屋の存在である。

本格中華ではなく、家族経営な雰囲気に満ち溢れており、日本人ナイズされた中華定食を提供してくれるような町の中華屋さんである。

 

しかしながら、うかうかもしていられない。

15時くらいには、夜の営業に備えるための昼休憩に入ってしまうケースも少なくないため、早いとこ見つけて入店せねばならないのである。

足早に商店街を駆けぬけていくと、いかにもという佇まいの中華料理屋がお目見えした。

食品サンプルのすすけ具合もいい感じである。

 

迷わず入店すると、誰が観ているでもないワイドショーが垂れ流されており、無造作に週刊誌が積み上げられている。

店主のくたびれた感じも申し分ない。

迷うことなくカウンターに座ると同時に「五目炒飯ください」と、俺は声を発した。

「はいよっ」

そんな返答と共に中華鍋が火にかけられた。

 

「五目炒飯の五目はなんだろな?」とか、「“五目チャーハン”のように“チャーハン”はカタカナ表記の方がしっくりくるのではないか?」・・・などと、特になんということもない事をぼんやりと考えていると、目の前に五目炒飯が差し出された。

嬉しい事に中華スープ付である。

 

まずは、一口、中華スープを口に含む。

ケミカルだ・・・そう、ケミカルなのである!

ザ・化学調味料的なテイスト、オーガニック信者にはわからないかもしれないが、このケミカルな感じを求めてしまう日もあるのである。

 

良い感じの滑り出しである。

この良い流れのまま、五目炒飯を胃袋に叩き込めれば申し分ないのであるが・・・

 

!?!?!?

 

五目炒飯に視線をうつすなりイヤな衝撃が走ったのである・・・

いや、イヤな光景を目にしてしまったと言うべきかもしれない。

本来はパラパラで、米粒がたって見えるべきであるところ、あからさまにウェッティーな感じが漂っているのである。。。

 

しかしながら、空腹は最大のスパイス

そう信じ、ウェッティーな炒飯の山にレンゲを突き刺し、口まで運ぶ。

 

見た目通りの食感である・・・。

負け戦だ。。。

しかしながら、信条として、残す訳にはいかない。

 

もくもくとレンゲを口に運ぶ単純作業と化した食事・・・。

味付けは悪くないような気もしなくはないのであるが、「具の五目はなんだろな?」というような事には、全く無関心になってしまうほどの単純作業である。

負け戦に長居は無用である。

 

なんとか目の前のノルマを果たし、そさくさと中華料理屋を後にした。

デリヘルでどんなに地雷な嬢がやってきても「チェンジ」の一声を発することができない自分を呪うしかないのだろうか・・・

無情にも重く膨らんだ下っ腹をさすりながら、次の打ち合わせの現場に向かうのであった。

 - 昼の章, 連載, 食べるは恋、そして愛。【Kj.Ack】 , ,